作りたいものが無くても良い

最近バイト先に入社した派遣社員さんは、兼業でパンの教室をやっていて、そのウェブサイトやブログを作っているという。こういうのが理想的なWEB制作だと思う。「WEBは手段です」と言っていたのが印象的だった。「WEBはメディアです」という言葉も。

WEBサイトはそもそもメディアであって、伝えたいものを伝えるためのツール。LPなら商品の広告だし。

何も伝えたいものが無くて、ただ単にWEBサイトの技術を学んでいるのは、結構しんどくなる時もある。ポートフォリオサイトを自主制作しようにもネタが無いって言う…。手段と目的が逆と言うか。

そんな中、最近読んで、面白かったもの。森博嗣の著作内の一記事。『「書きたいことがない」ということについて書きなさい。』というタイトルのエッセイだ。タイトルどおり、書きたいことが無いときの事を書いている(笑)。

で、それをもって、「プロというのは、書きたいことがなにもない状態でも書ける」と言う。書きたくないときに書けない人だったら、執筆を生業には出来ないとの事だった。

これはWEB制作でも同じかもしれないと僕は思う。実際の仕事においては、大抵はクライアントからテーマを貰うから、まあ良いとして、問題は一人で作品つくる時だよね。テーマとか別に無いし、という時。

無くても作るしかないのだと思う。WEB制作の仕事を得たいという目的は少なくともあるわけだし。就職や転職だけでなく、いまWEB制作の会社に居るのなら、そこで活かせる技術を身につける、という目的がある。まさにライスワーク。お金のため。

お絵かきもね、描きたいものが無いとか言って手を止めてたら上手くなれないし、上手くならないから余計つまらないしってパターン。ていうか自分がまさにそんな感じ。

チームラボの猪子さんが、やりたい事なんて見つかるものではない、それより何かしらスキルを身につけて、とりわけ最新の技術を身につけて、他に出来る人が居ないから頼られるみたいな状態になると、それが喜びになって自然とやりたい事になっていくのではないか、と言ってたらしい。ネットで見た。

ほんとそれな。

ものづくりってどうしても、作りたくて作ってる人の方が格好良く見られる気がする。実際それが理想だろうし。ただ、作りたいものとか無くても、作る事は出来るし、上手くなれるんだろう。だから、理想的な作り手を見て凹むのは勿体無い。作ったという事実だけ用意できれば充分。

なにか物事に夢中になって取り組めるのは、ずっと先かも知れない。これも先の森博嗣の言葉だったかな。最初はさほど情熱が無くても、それで間を空けてたら楽しくならないんだろうなぁ。

でもって、冒頭の「WEBは手段」という事でいえば。僕は、WEBサイト作りって、何かを宣伝したり、申し込みを募集したり、そういうのが本質だと思うので。自分が誰を応援したいとか、誰を宣伝したいとか、誰を助けたいとか、そういうのが見つかればベストな気がする。